プロダクトを飛躍させる自律的な「強いチームをつくる」ためのCTO就任

はじめまして、昨年10月1日にestie(エスティ)にジョインし、この8月にCTOへ就任しましたNariです!折角の機会なので、なぜestieがCTOを設置したのか、どんな思いがあるのかを順にお話ししていきたいと思います。

結論からいうと、

自律的でアイデアがあふれ、ワクワクする強いチームを作っていき、estieでエンジニアやってるの?すごい、楽しそう!と言われるようなチームを作っていきたいという思いからCTOへ就任しました。

興味があるけど読むのが面倒な方はDMで連絡ください。お話ししましょう!

CTO就任までの経緯

estieとの関わりを振り返ると、はじまりは昨年1月の前職時代に、業務委託という形でいちエンジニアとして働き始めたときに遡ります。詳しくは 3年半勤めたIndeedを退職してestieに入社した理由 にあるのですが、途中から勝手にEngineering Manager(EM)を始めたり、Product Manager(PdM)をさせてもらったりと楽しく過ごしていたらVP of Products(VPoP)として10月の入社が決まっていました。

入社後は、全社的なプロダクトの方向性を考えたり、チームの開発体制を良くしたり、いちエンジニアとしてコードをガリガリ書いたりと、目まぐるしい変化を楽しみながら半年を過ごしました(詳細は 大企業からスタートアップに転職して半年でやった3つのこと をご覧ください)。この時に考えていたことは「プロダクトの価値を最大化するために、何をやったら一番レバレッジが効くか」ということでした。

転じて、今年の4月からはVP of Engineering(VPoE)となり、将来の成長に大きな影響力を持つ新規プロダクト開発やデータ基盤を次なるフェーズに進めるための大工事を支えるなど、価値提供がスケールできるような新体制の構想を練っていました。このあたりはとても面白いのですが話がそれるので別記事にします。この時期に改めてestieが「エンジニアリングに力をいれ、強いプロダクト、プロセス、チームを作っていく新しいフェーズに入ったな」と実感しました。

そして、6月の終わり頃、CEO平井から「強いチームを作って欲しい」とCTOポジションのオファーを受け、この新しいフェーズで開発部門のさらなる飛躍が必要であると信じ、就任することにしました。

estieでのCTOとは?

レバレッジが効くことをやり、期待を超えていく

メンバーそれぞれが期待されることは会社のフェーズによって変わってきますが、estieの成長スピードは本当に速く、目まぐるしくフェーズが変わるため、強制的に自分たちが成長しないといけない刺激的な環境です。

僕はソフトウェアエンジニア、EM、PdM、VPoP、VPoE、CTOといった役職についてきましたが、それぞれestieで期待されることは異なっていました。ただ、一貫して「これが一番会社にレバレッジが効く」と思った目標を立て、それをチームメンバーと共有して期待のすり合わせを行うという行為を繰り返してきました。そういう意味で、押し付けられるわけではなく自分から責任をとりにいき、それに期待してもらったという認識でいます。逆ではなく。

自分も会社もより強くしていきたい

CTO就任にあたって僕がやりたいことの大きな要素は「強いチーム(会社)を作る」ことで、これはCTOオファーのときにもらった言葉と一緒でした。技術的に僕より優れた人は世の中にいっぱいいますが、estieを強いチームにしたいと思う気持ちは誰にも負けないし、口だけにならないように自分がバクソクで成長するつもりです。

もちろん、他にもいくつかチャレンジすることを考えています。例えば「プロダクトの技術的優位性を向上させる」こともその1つで、最近また技術的にもワクワクする機能を作っています。不動産ドメインの面白さが詰まったestieのプロダクト紹介だけで記事が何本もかけてしまうので今回は我慢してチーム作りに注力してお話ししますね。

「強いチーム」とは?

期待と責任が大きくなった自律型の新体制

良いプロダクトを作っていくためには、顧客に価値を届けるビジネス目線をもった開発メンバーと、そのための開発体制・プロセスが必要です。今回のCTO就任は、この組織の進化を推進することが大きな目的で、具体的には顧客の声を集めながら、estieにしか起こせないイノベーションを、技術を使って実現することを会社に任されたと感じています。

開発部門では「やりたいことをやるのが一番パフォーマンスを発揮できる」を大事にして、成長の機会を一緒に探しながら、個人がやりたいことと、会社がやってほしいとことのオーバーラップをなるべく大きく取るよう、チームで心がけています。

新しく、開発メンバーひとりひとりがプロダクトを通して顧客に提供できる価値を真剣に考え、権限を持って自律して作りたいものを考えることで価値提供をスケールさせられると信じ、新たにプロダクトごとに開発するものをチームが決められる体制として「ユニット制」を導入しました。 これは僕だけではなく開発メンバーが知恵を出し合って考えた体制です。

今まで以上に開発メンバーの権限が明確になったことで、一見すると自由が増えたように見える体制ですが、権限には責任が伴うので、会社を成長させるためのより一層の責任が生じた形になります。これは、言い訳ができない緊張感をもたらします。 大きな期待を背負って真剣にプロダクトに向き合った結果、自分・チーム・顧客の期待を超える瞬間を考えるとワクワクしませんか?僕はワクワクします!

部門によらない協業

estieは、自分の職種を超えてプロダクトを良くするために自ら行動する人で溢れています。

例えば、カスタマーサクセスを含むビジネスメンバーは、エンジニアを講師として毎週SQL勉強会をすることでデータの民主化が行われています。勉強会とログ分析によって培われたノウハウで、全くSQLを触ったことのなかった事業開発責任者の田中も今ではエンジニアよりも書けるようになりました。 また、BtoBだからこそユーザ一ひとりひとりが近く、エンジニアも顧客定例に同行したり議事録を読み漁ったりして機能開発に活かしています。 僕自身もプロダクトマネジメントに挑戦した際、業界解像度をあげるために顧客の仕事場にお邪魔して、1日業務体験を行わせていただいたりもしています。もっともっと解像度を上げたい…。

これはestieの競合優位性の1つです。不動産業界出身のメンバーがいるからこそ顧客解像度が高いため「顧客が求めるもの」が作れてきていますし、それをキャッチアップする他のメンバーによって顧客の既存業務・想像を超えたプロダクト開発が行えています。

参入障壁が高いオフィス不動産業界において、エンジニアだけではできない、あるいは不動産業界出身者だけではできないものを、顧客価値を考えて一緒に作り上げているのがestieです。そして、これは変えてはいけないチームの文化だと思っています。そのためのオンボーディングも整え始め、共通言語をみんなが喋るようになってきていることが、コミュニケーションのしやすさに現れています。

同じPurposeを共有する

最近、estieでは「産業の真価を、さらに拓く。」という会社のPurposeを策定しました。

産業の潜在的な価値を引き出すことを意図しているのですが、このPurposeを考えるグループワークですべてのグループから共通して出て面白いなと思ったのが「不動産業界のディスラプターとは呼ばれたくない」ということでした。それには、「今までの不動産業界のやり方はそのときそのときの最適解であり、私達はそれを壊すのではなくリスペクトし、その前線を深い顧客理解と技術をベースに顧客と一緒に外に押し広げるのだ」という想いがこもっています。

また、「不動産」と入っていないのもポイントで、不動産業界出身でないメンバーは不動産ドメインの知識がコアコンピタンスだと思っている一方で、不動産業界出身のメンバーは必ずしも不動産にこだわらないと考えていたからです。このように異なる考えやこだわりを持つメンバーが集まって、一緒に産業の真価を求めることで、チームの真価も引き出されると信じています。

同じPurposeを持つチームだからこそ、そのためのインパクトを残すプロダクトの価値最大化が1番ということがはっきりしていて、部門に関係なくメンバーは協業するし、それぞれの部門・メンバーは成長するという全体最適を目指しています。

開発部門の真価を、さらに拓く。

estieのプロダクト開発における面白さは、全メンバーの深い業界理解から生まれる顧客への提供価値の大きさや、estieの企業価値を高めるアイディアの豊富さがあり、現在も様々な新規プロダクトの種を蒔いています。

同じ業界を題材にするとしても複数のプロダクト開発を行うことはスタートアップではいわゆるアンチパターンと言えます。

しかし、estieがやろうとしていることは単にデータを提供するだけの「データベース」ではなく、業界の様々な場面で使われる「不動産業界の最高のデータプラットフォーム」であり、それが一番大きな価値を生み出すと考えています。

複数のプロダクトを作るためには、それぞれのプロダクトを自律的に作り上げるチームが必要で、それが上記のユニット制を導入した背景にあります。

ここで注意したいのは、estieのユニット制は「事業アイディアが先で、それにチーム(人)を当てる」ということではなく、「ユニットを複数形成することで複数のプロダクトを開発できる」という何でも作れるユニットが自律的にプロダクトを作っていく考え方だということです。

estieが目指すのは、たとえ自分ひとりでも新規プロダクト(つまり新規事業)を作ることができる技術と実行力、リーダーシップのあるメンバーが集まることで多くのユニットを形成し、どんどんプロダクトを作り進化させて価値を提供していくこと。また、局所最適に陥らず、それらのプロダクト群の相乗効果によって、データプラットフォーマーに上り詰めていくことです。

このフェーズでそのような機会を開発部門メンバーが体験できるスタートアップは他にはそうないと思います。部門を問わない協力によってユニットを構築し、顧客の想定を超えるプロダクトを技術によって作り上げ、より大きな価値を生み出す開発部門を一緒に作り上げていただける方をお待ちしています!

まとめ

CTO就任にあたって、どのような「強いチーム」を作ろうとしているかお話しました。チームでどんどん次のフェーズに進んでいくestieで新たな挑戦ができることに緊張感を持ちつつ、ワクワクしています。

自分で言うのもなんですが、説明しきれていないプロダクト・事業成長を鑑みても、今参加しなかったらもったいない会社です。今いるメンバーやこれから増えるメンバーが創業コアメンバーとなり、「あのestie出身なら強いに違いない」と思ってもらえる会社を作ります。

顧客にもっと価値を届けられるようにチームを作っていきたいので、興味を持たれた方はぜひお話しましょう!

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