創業メンバー以外の2人が語るスタートアップ経営 - イベント書き起こし記事

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※本記事は1/19に開催された「創業メンバー以外の2人が語るスタートアップ経営」の書き起こし記事となります

イベント概要

estie(エスティ)は2022年1月12日、約10億円のシリーズA資金調達を発表いたしました。調達した資金を活用して、商業用不動産業界のデジタルトランスフォーメーションをより加速すべく、「estie pro」を拡張するマルチプロダクト戦略を展開。これを支えるべく、組織規模を1年で2倍以上に拡張させる計画を発表いたしました。

今回は、プロダクト部門の責任者であるCTO岩成とビジネス部門の責任者である束原の2名がパネルディスカッション形式で対話をし、シリーズAまでのスタートアップ経営の面白さ・難しさ、今後のプロダクト戦略・組織戦略について対談しました。司会進行役は、ソフトウェアエンジニアの中原です。

estieってどんな会社?

中原:まずは自己紹介をお願いします。

岩成:新卒でIndeed Japanに入社し、ウェブ上の求人募集情報を集めて提供するデータパイプラインの開発に従事していました。2020年10月にestieへVP of Productsとして参画し、2021年8月にCTOへ就任。プロダクト部門を統括してプロダクト連携の設計や、新規プロダクト開発を行っています。

束原:私は2014年に三菱地所入社後、アメリカのRockefeller Groupに出向し、オフィスや物流施設への投資業務に従事していました。2020年にestie参画し、コーポレート部門責任者を経て現在はビジネス部門の責任者を担当しています。

中原:では会社と事業の紹介もお願いします。

束原:estieは2018年12月に設立した会社で、2022年1月にシリーズA、10億円の資金調達を実施し、累計14億円となりました。株主は経営陣のほか、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)、グロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)、グローバル・ブレインです。

代表の平井と私は三菱地所の同期なのですが、オペレーション部門にはそのほか不動産バックグラウンドのあるメンバーや、コンサルや商社の出身メンバーがいます。エンジニア部門も大企業やスタートアップ、ヤフー、indeed出身と充実したメンバーが集まっています。

estieは、データを扱う、オフィスに特化した不動産テックの会社です。もしかしたら、ウェビナー参加者の方々の中にも、オフィス探しや移転の検討をされた方がいらっしゃるかもしれませんが、「オフィス」という領域はやや不透明であまり情報が整理されていません。

実は不動産業者間でも、情報流通が行き届いておらず、自分たちの入居するビルの隣のビルが、今いくらで募集を出しているのかもわからない。そんな中で、その構造自体が日本の不動産マーケットあるいは経済自体の効率性や生産性を損ねているのではないかという課題意識を持ち、その「情報流通をなめらかにすること」を目的として、私たちは事業を展開しています。

具体的には、実際にオフィスを展開しているテナントと仲介会社をつなぐプラットフォーム『estie』、不動産事業者様向けのデータサービス『estie pro』の2つのプロダクトを展開しています。市場規模は非常に大きく、12兆円にものぼります。

estieは、2018年に創業してシード資金調達(UTEC)を実施しました。そこから事業と組織を順調に成長させてきて、2020年6月にプレシリーズA資金調達。現在のシリーズAまで1年半かけて事業をおこなってきました。私も岩成も、プレシリーズA前後で会社に参画し、まだまだ道半ば。そこがユニークなところかと思います。途中から入った私たちが、どのような経緯で経営メンバーになったのか、どのような苦労やおもしろさがあるのかを重点的に話していけたら。随時質問にもお答えしていきます。

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スタートアップで創業メンバー以外が経営陣になったワケ

中原:まず、入社のきっかけや経緯を教えてください。

岩成:新卒時の就活でお世話になったリクルーターの方から「ちょっと手伝ってほしいスタートアップがあるんだけど、話を聞いてみない?」と声をかけられたのがきっかけでした。 メンバーに知り合いが誰一人いない中で、業務委託として手伝い始めたのですが、当初はまだまだ小さいチームで、業務委託のメンバーだけで開発をしている部分もあったので、全体像がわからない戸惑いもありましたが、段々わかるようになり、広いところを任せてもらえるようになって、より楽しさが増してきました。プロダクトマネージャーも任せていただいて、estieにもっとコミットしたいと思い、入社にいたりました。

中原:入社当時から、取締役になろうと考えていましたか?

岩成:それは全く考えていませんでしたね。私は「エンジニアリングマネージャー」も「プロダクトマネージャー」も、“名前”でなったつもりはなくて。最初からやっていたことに、後から名前がついてきたのかなと思っています。どちらかというと、マネージャーは周りの人が作ると思っていて。周りの人が認めなかったらマネージャーにはなれないと思っているので。

束原:私は冒頭でお話しさせていただいたとおり、代表の平井と三菱地所時代の新卒入社の同期です。平井とは新卒の頃から、4年ほど一緒に働く機会がありました。三菱地所は恵まれていて。社内で新事業の提案をする機会があったので、よく平井と残業ご飯を食べながら、「三菱地所ってもっとこうだったらいいね」とか「日本の都市ってもっとこうあるべきだよね」話をしていく中で、自分たちも(大企業から)外に出て起業できるんじゃないか、と考えるようになって。それが、大企業を出てスタートアップへ行くことになったきっかけです。

ただ、そんな話をしていた直後、私がアメリカへ出向になってしまって。そこで一度、私は離脱しているんです。その間に、平井は頑張ってチームメンバーを集めて創業し、UTECから資金調達を受けて会社を始めました。ちょうど創業して1年半のタイミングで、改めて一緒にやらないかと声をかけていただいてestieに入社しました。なので、後から入って経営陣になったのですが、実はもともとのつながりも深かったということになりますね。

中原:当時から私もestieに関わっていて、代表の平井から「超優秀な同期を口説いているから、楽しみにしてて」と言われていました。でも一度離脱しているんですね。

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岩成:「離脱しちゃった、フラれた〜」と聞いていました(笑)。

束原:アメリカに出向した当初はSkypeを使って、創業前の事業についてのディスカッションをしていました。当時はまだ5人くらいでestieのアイデアを練っていたんです。ただ、時差もあるのでなかなか連携できなくて、私が一旦諦めて離脱しています。平井はショックを受けていたそうですが(笑)。

中原:では次に、自薦他薦あると思うんですけど、なぜ取締役になったのかについて教えてください。

岩成:CTOになるのと取締役になるのは、そもそも違うと思っています。CTOになるのは、技術の責任者になることですが、取締役になるのは経営者側に回る、つまり会社において外部に対して説明責任を持つことだと思うんです。ぶっちゃけ、なってみたかったっていうのは正直あります(笑)。というのも、結局は役職が人を作ることもあると思っていて、なってみないとわからないこともあるなと。実は私、学生起業をしたことがあってそのときうまく行かなかった経験があります。それとは全然違う体験ができるだろうし、自分自身にチャレンジしてみたかった。それが取締役の推薦を受けて、ちゃんと会社にコミットしたいと思った理由ですね。

それに、どんなに強くても、一人でできることは限られています。だから、どんなに自分のエンジニアリングスキルが上がっても最終的にはチームに所属したいと思っています。この仲間とやりたい!この会社でチームをつくろう!そんな覚悟を表したかったというのも、取締役になった理由です。

中原:盃を交わすみたいなイメージですよね。束原さんはどうでしょうか?

束原:代表の平井から依頼されたのがきっかけです。もともと私はコーポレート部門の担当取締役だったのですが、コーポレート部門の役員は、採用や経理や財務も含めて会社の全てを見る立場です。三菱地所時代は経理などを担当しており、平井と一緒に仕事をすることもあったので、仕事面でも人間性の面でも、ある程度は信頼されていたこともあったと思います。平井からは入社する前から高い期待を伝えられていたので、ジョインしてからは平井含め既存メンバーの期待にも応えられるように特にがんばった覚えはあります。

中原:会社の一社員ではなく、取締役となるとどんなことが変わってきますか?

束原:岩成が言っていたような説明責任もそうですが、社員を雇用する立場となると、責任感の重さは桁が変わってくると思います。ただ、メンバーが10人だったころに今と同じような責任感があったかといえばそうではないかなと思います。当時はまだメンバーの一員という感覚があったのですが、お客さまが増え、出資していただく方も増えてきて、責任感は本当に増してきました。そのハードな機会をもらえていることは、ありがたいなと思っています。

中原:同じ質問を二人にぶつけると、こんなにも違うのか。エモーショナルななりさんとめちゃくちゃ真面目なつかさん(笑)。

何ができるかよりも、キャラクターや振る舞いの方が重要なフェーズ

中原:代表の平井含めて経営陣は、どのように役割分担して、何を意識しているのでしょうか?

束原:機能的には、岩成が技術部門・プロダクト部門、私がビジネス部門、平井がコーポレート部門を見ています。キャラ的には、一番気配りできるのは岩成かな。スタートアップ経営陣って、お父さんとお母さんの両方があるといいよね、という話をよく聞きます。お父さんがしめるところはビシッとしめて、お母さんが包み込むみたいな。ぶっちゃけ、3人ともお父さんよりだと思うんですよ。その中でも、岩成が一番周りを見ていて、お母さん的役割を担っているのかなと感じています。

中原:たしかに!

束原:あとは、平井がぶっこむ(笑)。平井が「あれ絶対にやりたい!」と言い出して、私と岩成がどう実行していくのか、二人でミーティングする機会が結構あります。

岩成:違う観点だと、議論する上で、束原は業界知識もすごいし、他社事例もすごく調べているので知識が豊富です。私もその知識をつけようとしているところではありますが、あえて素人質問することを意識していて。それが本質を突くことがあると思うんですよ。平井が言うことに対しても、あえて反対質問したりだとか。

束原:あるある!だるいくらいにしてる(笑)。

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岩成:英語でいう「play devil’s advocate」ですね。逆の質問をすることで議論が深まったり、主張の意味が強まったりします。

束原:あれって、意識的にやってるんだよね?本当に思っているのか、本質をつかむテクニックなのか、いつも気になってたんだよね。

岩成:ん〜…どっちなんだろうな(笑)。単純に興味があるのもそう。そんなことが気兼ねなく言えるチームだったらいいなと思っていて、たまに意識して使っていることもあります。

束原:私と平井は同じバックグラウンドを持っているので不動産領域について比較的よく知っていて…となると、「2人が言うならそうだよね」と意思決定が進んでいってしまう危険性があると思うんです。

だから、何でも何回でも無邪気に聞いていいよという文化があって、Slackにもなんでも質問チャンネルがあります(笑)。何でも聞いていいし、そこで一番早くレスポンスした人が優勝。岩成がそれを徹底してやってくれるおかげで、非常に良いバランスになっています。もしこれから経営チームをつくっていく方がいらっしゃったら、自分でやるのももちろん、そういうことができる人が一人でもいるといいと思います。

中原:前提を疑える人ですね。

束原:まさにまさに。

中原:役割分担について質問したら具体的な仕事内容の話が返ってくるかと思いきや、キャラクターや振る舞いの話になりましたね。

束原:少なくとも、まだシリーズAのフェーズでは、何でもやっていかなければいけない。だから、何ができるかよりも、キャラクターや振る舞いの方が重要だったりするのかなとは思っています。

中原:では、もしもう一人取締役を採用するとしたらら、どんなキャラクターがほしいですか?

束原:お恥ずかしい話ですが、私たち3人だけだと結構突っ走ってしまうんです。だからコケそうになったタイミングで、他のスタートアップで同じような経験したことがあるような方で、大人な目で我々を包んでくれる人がいたらありがたいなとは思いますね。

岩成:そこは足りていないし、補ってもらいたいなと思う部分はありますね。

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束原:一方でよく株主からも言われるのですが、慎重過ぎる部分もあると。重石みたいな人がいると、いざという時はあの人が止めてくれるから自分はもっと突っ走っていいんだなと考えすぎずに行動できるので、いいなと思うところはありますね。あとは、逆にもっとぶっ飛んでいる人がいてもいいんじゃないかという話もあります。

中原:今のぶっとび担当が平井だということで、さらにぶっとびに自信のある方をお待ちしています(笑)。

岩成:私たちにはまだまだ足りていないところがあるので、3人にプラス1人ではなく、新陳代謝もアリです。私と束原は後から入った2人だからこそ、チームとして意識していることで、「自分よりもこのポジションをできる人がいたら、変わった方がいい」と思っています。ただ一方で、そうならないように成長しようと思っているのが経営陣含むestieのいいところです。

束原:それはありますね。自分より強い人を採用して、その人と競い合って成長するのが健全だと思いながらやっています。

困難を乗り越えて変わった、見える景色

中原:お二人は参画時からシリーズAまで駆け抜けてきたというところで、どんな苦労があったのかを聞きたいです。ぶっちゃけ、何が一番大変でしたか?

束原:私はコーポレート部門からビジネス部門に移ったのですが、入社からずっと両方担当していたんですよ。そのスイッチングコストというかマインドシェアの奪い合いのようなものは大変でしたね。1人で両立しようとすると、どうしてもビジネスの方を優先してコーポレートを後回しにしまう自分もいたりして。でもちょうど一昨年の夏ぐらいに元監査法人の平島さんを採用して、そのタイミングで解消されました。今とは全く違う苦労をしていましたね。

中原:なるほど。今はビジネス部門に集中できているということでしょうか?

束原:そうですね。また違った難しさもあります。専門となると、これまであまり見えてきていなかった、見逃していた部分が見えるようになったので、そこに対する解像度がより上がって、責任感やプレッシャーを感じることがありますね。

中原:コーポレート部門を人に任せられるようになったわけですが、今自分が何かを他の人に任せるとしたらどうでしょうか?

束原:今『estie pro』が主力事業として立ち上がっていて、その収益管理をやっているのですが、我々は新しい機能やサービスラインをどんどん投入していかなければいけません。既存事業を早めに固めて、少しずつ移動させていく必要があるかなと思っています。

中原:新しい方向へ注力できるように、既存の回り始めているところを固める人をWANTED!というわけですね。では、岩成さんはどうでしょうか?

岩成:これまでは、マーケットからニーズがあるプロジェクトを作っていく「Go To Market」でやってきて、泥臭いことは結構多いなと思っています。技術的にすごく高いレベルが必要だったわけではないのですが、最初に作られたプロトタイプをちゃんと使えるものにリファクタリングする、その技術的な負担の解消と説明には苦労しましたね。大企業だったら、お金に余裕があるから「ここを直そう」となるかもしれませんが、スタートアップだと来月どうなっているのかもわからない中でやっていかなければいけない。今はシリーズAの資金調達を受けて、来月の心配はなくなりましたし、中長期的なことも見据えられるようになってきたのかなと思っています。

中原:そうですよね、岩成さんが入社して数ヶ月、めちゃくちゃコード書いていましたよね。どんどんコードを書いて、改修していました。

中原:では、これまでで達成感があった仕事は何かありますか?

束原:正直なところ、達成感は感じづらいですよね。

岩成:そうですね(笑)。

束原: 1週間単位で次から次へと会社のステージが変わっていくので、課題や自分の時間の使い方がどんどん変わっていって、達成感を感じづらいんです。ただその中でも、社員全員が集まったときとか「めちゃめちゃ人数増えたなぁ」とか「いい人が入社してくれたな」と感じる瞬間は達成感というか、嬉しさや変化を感じる瞬間ですよね。

岩成:私の場合は、プロダクト開発で手を動かしていたので、一つの機能を出せたときには達成感を感じられます。ただ、プロダクト開発には終わりがないので、全部やり切った!とはまだならないかな、というのが正直なところです。

達成感とは少し違いますが、仕組みを作ることは楽しいですね。最近だと、QAの仕組みがなかったところを整えて、みんながやってくれるようになって。それが自社の生産性に繋がっていたりインパクトを出したりしているのを見ると、達成感のようなものは感じられますね。あと個人的には、ほめてくれる人が結構いるので、それは単純にうれしいですね。

束原:ほめる文化は徹底してやっていますね。1年半〜2年前はそんなになかったと思うんですよね。

中原:たしかに。みんなストイックで、自分の力で仕事を完成して自分だけがヨッシャ!となっていたところが、お互いに細かいこともほめられるようになってきた文化はありますね。

束原:先ほども言ったように、見えづらくなってくるところもあるからこそ、ほめあう文化があるのはすごくいいなと思いますね。ほめるのもほめられるのも苦手なんですが(笑)。

ウェビナー参加者からの質問

「創業メンバー以外の経営陣の二人から見て、それぞれが入ったタイミングでestieに足りてないなと感じた部分、またご自身が入って変わった部分があればお聞きしたいです」

岩成:estieに入社した当初、2つのプロダクトがありました。ただ、将来的にそれがどうつながって価値をつくっていくのか、誰も言語化できていなかったんです。それを2020年10月に入社してから12月にかけて、みんなで一緒にロードマップを作りました。それが私の入社当初のestieに足りていなかったところであり、楽しかったフェーズでもあります。

中原:確かに、当時は中長期的なことなんて誰も考えられていませんでしたね。とりあえず目の前のお客さまに何か出さなければ!というところで岩成さんが入社してくれて、技術的なロードマップをがっつり引いてくれました。束原さんはどうでしょうか?

束原:スタートアップは、近い関係にある人同士で創業することがありますよね。自分たちもそうで、ストレートなコミュニケーションが少ないのではないかと思ったところがあって。僕が入社した時のestieは9人で、みんな知り合いで、仕事もしたことがあるしという仲でした。そんな中で、本当に言うべきことを言えてないんじゃないかと思うことがあって。もっとあいつの意見が聞きたい、もっとお前の意見も聞きたいと、平井に問題提起したことがあります。

そこから、岩成をはじめ人が増えてきたときに、徐々にストレートさが増してきたなと思っていて。身内感みたいなものから、企業として言うべきことをいっていく体制ができてきたと思っています。

中原:わかります!最初は本当に狭いオフィスを借りていて、部室のような雰囲気で(笑)。内輪感があったけど、束原さんがアメリカから入ってきてビシッとしまって、組織的にも平坦になっていった感じがありますね。いま現在足りていないところはありますか?

岩成:いくつかあるうちの一つはチーム作りですね。最近、複数のプロダクトを開発することを戦略的にやっていこうとしていて。「スタートアップは一つのことをした方がいい」の逆をいっています。私の入社当初は2つだったプロダクトがさらに増えて、どうつながっていくのか。その複雑性が増しています。それに対して複数のプロダクトを作るチームをつくっていかないといけないので、まだまだ仲間を募集しています。

中原:複数のプロダクトが絡む未来の構想と、それを作るチームの問題ですね。ビジネスサイドではどうでしょうか?

束原:現在だけではなく、引き続きある問題なのかもしれませんが…まだまだ個人の力でなんとか事業を前に進めてしまっている面があるなと思っていて。よく言われる「30人の壁」でしょうか。仕組みづくりや属人的にならないことが徐々に必要になってきていることを、ひしひしと感じています。

中原:そうですね、ちょうど今の社員数も32人です。具体的にはどんなことがありますか?

束原:よくあるのは「その話聞いてない問題」ですよね。全社定例の場で決定事項のように話をしたときに「そんな話いつ決まった?」みたいなことは実際に起きているのではないかと思っていて。

中原:なるほど、社内の情報共有ですね。

「データベースの強み、競争環境、参入障壁について教えてください。ほかの企業は参入しないのでしょうか?」

岩成:データベースについて技術的な話をします。estieは仲介業をやっているのではなく、いろんな企業と仲間になって、いろんなデータソースから複数のデータをいただいています。例えば、複数のデータソースから、同じオフィスの募集情報が来たとします。重複をちゃんと削除してサービスに届けないと、お客さまから見ると間違った情報になってしまうので、そこに気をつけないといけなくて。ただ少し厄介なのが、それぞれのデータソースごとにデータの質が違ったりするので、同じものを探し出して特定するのが難しいんです。それを、泥臭い地道なアルゴリズム構築を行ったりして開発しています。estieは創業3年ぐらいの会社ですが、そのような知見・データがだいぶ蓄積されてきているかなと思っています。

束原:競争環境としては、やはり住宅の領域に比べると参入障壁は結構高いのかなと思っています。住宅となると、自身の経験から問題意識を持って起業される方もいますよね。その点、オフィス探しをしたことがある方はそう多くないでしょう。だから問題意識、当事者意識を持ちづらいのかなと。あとは業界に入ってみないとわかりづらいことも多いです。例えばオフィス賃料を設定するときでも、どういうロジックで設定しているのかもわかりづらい。estieは業界出身者がスタートしているので、そこは一つの強みかもしれません。

「IPOを目指すかどうか、目指すなら目的は?」

束原:ベンチャーキャピタルの皆さまから資金をお預かりして事業を展開しておりますので、やはりIPOという選択肢は常に存在します。私たちは社会のインフラになりたいと考えており、今はオフィスの領域で事業展開していますが、それ以外のいろんなタイプの不動産に対応していきたいと考えています。どの街に何を作るのがいいのか、企業のサポートはもちろんですが社会全体の意思決定をサポートしていきたいなと思い、事業をやっております。そういった意味で、IPOをすることで「社会からの信用を得る」という側面もあるかなと思います。

岩成:私たちは、さらにその先の話もしています。IPOは目指すというかそれは通過点であり、手段なのかなと思っています。

中原:社員目線ですが、入社当初はバンドがメジャーデビューを目指すように、スタートアップも上場を目指すものだと思っていました。最近はその先の話も聞くようになって、社員の意識も変わってきたのではないかと思います。

「広く不動産業界のDXを考えると、既存ビジネスを破壊せざるを得ないこともあるかと想像します。彼らを破壊するのか、そうではなく何か彼らを生かすようなエコシステムを考えるのか。これに対して二方またestieはどのような考えでいますか?」

束原:破壊するのではなく、業界をサポートするようなサービスを今どんどん作っている、それが回答です。

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岩成:これは私たちのpurposeに関係してくると思います。私たちは、「産業の進化をさらに拓く。」ことをpurposeに掲げています。産業の今の形は、そのときそのときの最善手の積み重ねで、その先の未来を一緒に作れると思っています。なので、今あるものをぶっ壊しにいくのではなく、尊重されるべきことであると。だけど、私たちならさらにプラスして、できることもあるでしょう。

purposeを決めるとき、3つぐらいのグループにわかれてグループワークをしたのですが、みんな「今あるモノを尊重したいよね」ということを結構言っていて。顧客に寄り添って、新しいものを作る発想力やテクノロジーで産業の真価をさらに拓く。それが私たちの意識です。

「これまでのフェーズでやっておいてよかったなという施策や文化づくりがあれば教えてください」

中原:かなり盛り上がって時間も差し迫ってきたので、残念ですが最後の質問にしましょう。岩成さんいかがですか?

岩成:文化づくりという観点で言うと、最近、estieの文化を育てるチーム「estie culture committee(ECC)」を作ったんですよ。そのチームに文化づくりを任せられるようになったのは結構いいことかなと思っていて。ある程度はトップダウンで決めるところもあると思いますが、内部から自発的にやりたいと思ってやることの方が価値はありますよね。

中原:たしかにそうですね。文化は流れに任せているところもありましたが、最近は意識的に、このバリューを浸透させるとか、全社定例の仕切りをやるとか、文化に直結しそうなところを有志のメンバーが持ち合わせ的に動いてくれていますね。束原さんはどうでしょうか?

束原:これは1択でしたね。こちらです。

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私たちの掲げるvalues「イシューシコウ」「バクソクアウトプット」「ジブンドリブン」「アナタシテン」これに尽きます。

当時全社員20名くらいで、valuesを合宿の2日間をまるまる使って作り、それを洗練させてみんなで浸透させていったのが何よりかなと。採用とか、お客さまに対する姿勢とかそういったところの全てにこれが関わっているので。 このフェーズでやっていて、本当に良かったと思います。

以上

長文をお読みいただきありがとうございました。会社の雰囲気は感じていただけたでしょうか?

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